
で、ハワイ島コナの人間の作った楽園の中で、最も印象に残るのは、アメリカネムノキ(別名モンキーポッド・レインツリー)である。
日本で見る落葉のネムノキとは別もので、常緑で巨木になる南国の木だ。
日立の「この木なんの木」で有名だけど、この雄大な姿の大木が道沿いに何本も続いて濃い影を落としている景色には、圧倒される。
こうスケールが大きいと、人間も細かいことを気にしなくなる。
ところでこの木はハワイ島固有のものではない。南米原産の、ハワイにとってはいわゆる侵略的外来種というやつである。
その土地固有の景観って一体なんだろうなどと考えて、そんな正解のないもやっとした感覚も、モンキーポッドが青空に向かってゆったりと広げる枝の中に、いつのまにか吸い込まれて消えてしまった。
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